自然農法で挑戦した「そら豆栽培」
「そら豆って育てるの難しそう…」
そんな不安を持つ方でも、この記事を読めば年間の流れがまるっと分かるようにまとめました。
私自身、自然農法で試行錯誤しながら育て、種取りまでを経験済み。
これから始める方の参考になれば嬉しいです。
1. 種まきと発芽(秋)
- 時期:10月中旬〜11月初旬
- 方法:地面に直接まく「直まき」か、ポットで育苗して植え付け。
- 自然農法のポイント:肥料は使わず、草を刈って敷き、地力をゆっくり育てる。
コツ:タネの頭部が見えるくらい浅植えにする。

2. アブラムシとの戦い(冬前〜初冬)
発芽後しばらくすると、アブラムシが出現。
自然農法では薬剤を使わないため、天敵のテントウムシや風通しの確保などで自然任せで様子見。

そら豆の栽培記録#3【発芽編】アブラムシ襲来と自然農での虫対策
3. 寒害(冬)
- 時期:1月
- 強い寒波や風で葉や茎が黒く変色。
- 防寒対策として寒冷紗トンネルが有効ですが、自然農なので基本は見守り。
- 株によっては無傷で越冬できるため、無理な介入はせず経過観察。

4. 支柱立て(2月下旬)
暖かくなり生長が始まる前に、倒伏防止の支柱を立てます。
「行灯仕立て」で麻ひもを20cm間隔に張り、風から守ります。
特に海風や強風地域では必須。

そら豆の栽培記録 #5【支柱の作成】— 強風に負けない畝づくり
5. 開花と莢のふくらみ(春)
- 時期:3月〜4月
- 白と黒の花が咲き、徐々に莢が膨らみ始めます。
- 花の下から順番に実がつくので、下段から熟していきます。
観察ポイント:アブラムシは再発しやすい時期ですが、てんとう虫などの天敵が活動を始めます。
6. 収穫(5月)
- 目安:莢がふっくらし、黒い筋(花落ち部分)がハッキリしたら食べ頃。
- 若採り:莢が緑色で柔らかいと甘くジューシー。
- 完熟収穫:より大きく育てて、ホクホク感を楽しめます。
自然農法では生育がややゆっくりなので、焦らず待つことが大切。
ただし、熟しすぎると莢が硬くなり、風味が落ちるので要注意。
7. 種取り(初夏)
- 大きい莢を下段から選び、食べずに完熟させる
- 莢がカラカラになるまで畑で乾燥
- 取り出した豆は天日干し → 紙袋に入れて冷蔵庫で秋まで保存
自家採種の魅力:その土地の気候や土に適応し、毎年育てやすくなる“進化した種”になる。

失敗から学んだこと
- 食欲と戦う:大きい莢を全部食べたくなるが、種取り用は死守
- 風対策:支柱と麻ひもは早めに
- 自然任せも計画的に:見守るだけでなく、適切なタイミングでサポートも
まとめ:自然農そら豆栽培の年間スケジュール
月 | 作業 |
---|---|
10〜11月 | 種まき・発芽 |
12月 | アブラムシ観察 |
1月 | 寒害の見守り |
2月下旬 | 支柱立て |
3〜4月 | 開花・莢膨らみ |
5月 | 収穫 |
6月 | 種取り・保存 |
おわりに
そら豆栽培は、
- 秋まき → 冬越し → 春成長 → 初夏収穫
という長い時間をかける作物。
自然農法だと失敗や予想外も多いですが、そのぶん育った喜びも格別です。
自家採種までつなげれば、毎年コストゼロで、その土地に合った“オリジナルのそら豆”を育て続けられます。
今年こそ、あなたの畑でもそら豆物語を始めてみませんか?
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