
最近よく耳にする「サスティナブル」という言葉。直訳すると「持続可能」という意味ですが、家庭菜園でも実践できることがあります。
そのひとつが「自家採種」。つまり、育てた作物から種を採り、翌年以降もその種を使って栽培を続ける方法です。今回は、初心者でもできるキュウリの種取り方法をご紹介します。
キュウリの種を採る時期
通常、私たちが食べているキュウリは若どりで、まだ緑色の状態です。このときの果実には、発芽できる種はほとんど入っていません。
種を採るためには、キュウリを完熟するまでつるにつけておくことが必要です。熟すと表皮が黄色に変化してきます。

だいたい着果から 40~45日後 が目安です。
ちなみに「キュウリ」という名前は、黄色く熟した姿が由来。
「黄色い瓜」 →「 キイロウリ」 →「 キュウリ 」となったそうですよ。
キュウリの種取り手順
1. 熟したキュウリを収穫する
黄色くなった完熟キュウリを収穫します。
2. 縦半分に割る

包丁で一気に真っ二つにすると種を傷つける可能性があるので、まず軽く切れ込みを入れ、あとは手で割くようにして開きましょう。
中にはゼリー状の部分に包まれた種がきれいに並んでいます。
3. 種をかき出す
スプーンでゼリーごと種を取り出し、乾いたビンなどに入れます。
4. 発酵させる

常温で 1~3日間 置いて発酵させると、ゼリー質が分解されて洗いやすくなります。
5. 種を洗う
ボウルとザルを使い、お米を研ぐように何度か水を替えながら優しく洗います。ゼリー質をしっかり取り除きましょう。

※このとき、水に浮く種は発芽力が弱いので捨ててください。沈んだ種が良い種です。
6. 乾燥させる
洗った種はキッチンペーパーで軽く水気を拭き取り、1〜2週間ほど陰干しします。

水分が残るとカビの原因になるため、完全に乾燥させるのがポイントです。
7. 保存する
乾燥したら、通気性のよい紙封筒に入れて、風通しのよい冷暗所で保存します。保存状態が良ければ 3〜4年ほど使える と言われています。
まとめ
キュウリは成長が早く、うっかり収穫し忘れると「おばけキュウリ」になってしまうこともありますよね。そんなときは食べるのをあきらめて、種取りに挑戦してみるのもおすすめです。
- 種を買わなくても栽培を続けられる
- 土地に馴染んだ強い株に育ちやすい
- 家庭菜園がよりサスティナブルになる
せっかく家庭菜園を楽しんでいるなら、ぜひ一度「自家採種」にもチャレンジしてみてください。次の季節には、あなたの庭にまた新しい命が芽吹きますよ。
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