トマトを美味しく栽培する上で、「脇芽」を取るのは一般的な栽培方法ですよね。ただ、その脇芽をそのまま捨ててしまっていませんか?
今回は、そんな脇芽を捨てずに挿し木にする方法と、トマトの脇芽を挿し木にするメリットを紹介します。
脇芽をとる理由
トマトの栽培において、脇芽をとる理由は下記の2つです。
それでは詳しく解説していきます。
トマトが美味しくなる
脇芽を放置しておくと、脇芽からも実をたくさん作ってしまい、栄養が分散されて、一つ一つの甘味が落ちてしまいます。
出来るだけ実の数を減らし、光合成や根から吸収した養分や水分をたくさんいれることで甘くて美味しいトマトが育ちます。
病気を防ぐ
風通しが悪くなったり光が当たらなくなると、植物にとって有害な菌が繁殖がしやすくなります。
なので、脇芽をとることで「風通し」と「日当たり」がよくなり、病気の発生を防ぐ事に繋がります。
挿し木の方法
トマトの挿し木の方法は、主に“2つ”あります。
- 水に浸けて発根させてから植える方法
- そのまま土に植える方法
水に浸けて発根させてから植える方法
まず、水の入った容器に挿し穂を入れます。このとき、切り口から3分の1ほどが水に浸かるようにします。
明るい日陰に置いて容器の水が濁ってきたら新しいものに交換します。1週間ほどたつと水に挿している部分から根が出てきます。
ある程度出てきたら、土に植え替えてあげましょう。その後1週間ほどは土を乾かさないように水やりをします。
そのまま土に植える方法
環境さえ合えば十分に発根して育ちます。
ただし、十分に発根するまでに土が乾燥してしまうと挿し穂がしおれてしまうので、新しい葉が出てくるまでは、土が乾燥しないように注意しましょう
私は、この「そのまま土に植える方法」を試してみました。
実際に植えてみた
なぜそのまま土に植えようかと思ったかというと、まだなにもしてない脇芽からすでに勝手に根が伸びていたからです。
まるで『早く挿し木しろー!!』と脇芽が訴えているかのようでした。
土や水に挿さなくても勝手に発根するんか…?
『梅雨時だったので、湿度や雨が多かったためでしょうか??』
なんだか脇芽に命令されてるようで、気が進みませんでしたが、言われるがままにトマトの脇芽をカットして、そのまま土に挿してみました。
脇芽の長さは「30cm」くらいあり、たくさんの葉っぱと、更には実まで付いている状態でした。
丁度梅雨時だったので、雨に任せて水やりは行いませんでした。
すると、水をやらなかったせいなのか、挿し木のサイズが大きすぎたせいなのかはわかりませんが、次の日には元気がなくなくなり、かなりしおれてしまいました…。
オーマイ…。
葉っぱが多い分、蒸散して水分がたくさん失われるので、大きすぎる脇芽では『さすがに無理だったか』と思いました。
しかし、さらに翌日になると、なんと土に挿した脇芽が元気に復活してきたのです
トマトの生命力には驚きました。
挿し木の時期
挿し木が適している時期は、猛暑になる前の涼しい時期(6月)が最適で、挿し木の大きさは10~15cmくらいが丁度いいとされていますが、私が行ったのは「7月4日」で大きさは「30cm」くらいでした。
条件も悪いし、作業も雑にやったにも関わらず、意外とうまくいくもんですね。
まとめ
全然神経質にならずに、根が生えてきた脇芽があったドンドンカットして土にさしておけばトマトの収量もドンドン上がります。
もう1つのメリットは、脇芽から挿し木を作ると、成長の時期がずれて栽培出来るので、長くトマトの収穫が楽しめるといった一石二鳥の効果があります。
トマトの挿し木は簡単に出来るので、皆さんもぜひやってみてください。
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